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第06回 爆発
今回の授業内容
- 爆発をフラッシュ、衝撃波、火花、炎、煙へ分解する
- 要素ごとの発生時刻と寿命を設計する
- 複数のParticle Systemを親オブジェクトへまとめる
- ワンショット再生後に破棄できるPrefabを制作する
- 粒子数と透明描画の負荷を確認する
爆発の構成:役割ごとに分ける
爆発は、明るい光、広がる圧力、飛び散る破片、 燃焼、煙の組み合わせとして考えられます
すべてを1つの Particle System に入れると 調整が難しくなります
役割ごとに子オブジェクトへ分けると 強さ、寿命、色、発生方向を個別に調整できます
爆発らしさは、要素の多さより役割とタイミングの整理で作ります
要素の時間差:最初が最も明るく、煙が最後に残る
各要素の寿命をずらすと、爆発の立ち上がりと余韻が作りやすくなる
フラッシュは一瞬だけ強く出します
衝撃波は短時間で外へ広がります
火花は外方向へ飛び散り、すぐに消えます
炎は少し残って燃え、煙は最も長く残ります
ワンショット設定:再生されて消える構成にする
| 項目 | 目安 | 目的 |
|---|---|---|
Looping | Off | 1回だけ再生する |
Duration | 0.5 - 1.0 | 全体の発生時間 |
Start Lifetime | 要素ごと | 残り方を分ける |
Start Speed | 要素ごと | 広がり方を分ける |
Stop Action | Destroy | 再生後に消す |
親オブジェクトの構成:子に要素を分ける
- Explosion
- Flash
- Shockwave
- Sparks
- Fire
- Smoke
親オブジェクトは位置合わせ用として使います
各子オブジェクトにParticle Systemを持たせます
必要に応じて Play On Awake をオンにし 親を生成した瞬間に再生されるようにします
後から Prefab 化するとゲーム内で使いやすくなります
フラッシュ:一瞬だけ強く光らせる
フラッシュは爆発の中心に出る短い光です
寿命は 0.05 から 0.15 秒程度にします
色は白、黄色、オレンジのような高明度を使います
Size over Lifetime で急に大きくし、 すぐに小さくまたは透明にします
明るすぎる場合は粒子数よりアルファで調整します
衝撃波:円形に広がる動きを作る
衝撃波は爆発の圧力が外へ広がる印象を作ります
リング状のテクスチャーや円形の粒子を使うと作りやすいです
寿命は短めにし、Size over Lifetime で大きく広げます
後半でアルファを 0 にして自然に消します
シェーダー基礎の SDF や半透明の知識と相性が良い要素です
フラッシュと衝撃波の違い:中心の明るさと外側の広がり
| 要素 | 役割 | 調整の方向 |
|---|---|---|
| フラッシュ | 爆発の瞬間を見せる | 明るい、短い、中心 |
| 衝撃波 | 外へ広がる力を見せる | 大きく広がる、薄く消える |
2つを分けると 中心の強さと広がりを別々に調整できます
フラッシュを長くしすぎると 爆発ではなく発光し続ける印象になります
火花:外方向へ速く飛ばす
火花は爆発の勢いを見せる要素です
Bursts で瞬間的に発生させます
Shape は Sphere や Cone を使い 外方向へ飛ぶようにします
寿命は短め、速度は高めに設定します
Color over Lifetime で 黄色から赤、透明へ変化させます
火花の基本設定:最初の目安
| 項目 | 目安 | 目的 |
|---|---|---|
Looping | Off | 1回だけ出す |
Start Lifetime | 0.2 - 0.6 | すぐ消す |
Start Speed | 4.0 - 10.0 | 勢いを出す |
Start Size | 0.04 - 0.15 | 細かく見せる |
Emission | Burst | 瞬間的に出す |
Shape | Sphere | 外へ散らす |
方向のランダムさ:きれいに広がりすぎないようにする
爆発の火花が完全な円形に並ぶと 人工的な印象になります
Start Speed や Start Size にランダム幅を持たせます
Noise を少し加えると 飛び方に揺らぎが出ます
ゲーム用途では、視認性を優先して 重要な方向へ多めに飛ばす調整も有効です
炎:短く燃えて消える
爆発の炎は、前回のループする炎より短くします
発生は Burst にし、寿命は 0.3 から 0.8 秒程度にします
中心付近に大きめの粒子を出し 後半で赤や暗い色へ寄せます
Texture Sheet Animation を使うと 形の変化が加わり、炎らしさが増します
煙:最後に残る余韻を作る
煙は爆発の最後に残る要素です
炎や火花よりも寿命を長くします
後半で大きく広がりながら薄く消します
色は灰色、黒、茶色など 爆発の種類に合わせて調整します
濃すぎる煙は画面を隠すため アルファと発生数を抑えます
Texture Sheet Animation:形の変化で情報量を足す

爆発用フリップブックの例 寿命に合わせてコマを切り替える
爆発や煙のような形が変わる表現では フリップブック素材が有効です
1枚のテクスチャーに並んだコマを 粒子の寿命に合わせて順番に表示します
粒子の移動だけでは出しづらい 膨張、崩れ、消失の変化を作れます
素材を使うときの注意:形と寿命を合わせる
素材のコマ数と Tiles の X、Y を合わせます
粒子の寿命が短すぎると アニメーションが早送りに見えます
寿命が長すぎると 変化が遅く、爆発の勢いが弱く見えます
フラッシュや火花は短く、 煙は長く、と要素ごとに再生速度を分けます
処理負荷に配慮する:大量に出せば良いわけではない
爆発は粒子数が増えやすいエフェクトです 半透明の重なりが多いと描画負荷が上がります
また、大きな煙を何枚も重ねると、画面全体を覆って重くなりがちです 見やすさを考慮しつつ、パーティクルの数と大きさを調整してください
最初は要素を少なめに作り、パンチの弱い部分を徐々に追加しましょう
密度だけではなく、明るさ、サイズ、タイミングでインパクトを演出しましょう
実習:爆発 Prefab を作る
手順1:親オブジェクトを作る
- 空の GameObject を作成し
Explosionと名前を付ける - 子に
Flash、Shockwave、Sparks、Fire、Smokeを作る - 各子にParticle Systemを追加する
- すべての
Loopingをオフにする - 必要に応じて
Stop ActionをDestroyにする
手順2:中心のフラッシュを作る
Flashの寿命を短くする- 明るい黄色または白に近い色を設定する
Size over Lifetimeで一瞬大きくするColor over Lifetimeで後半を透明にする- 画面が白くなりすぎないようにアルファを調整する
手順3:外へ広がる衝撃波を作る
Shockwaveにリング状または円形の素材を割り当てるStart Lifetimeを短めにするSize over Lifetimeで大きく広げる- 後半で透明にする
- 必要に応じて
Start Delayで フラッシュより少し遅らせる
手順4:火花を外方向へ散らす
SparksのEmissionをBurstにするShapeをSphereにするStart Speedを高めにするStart Lifetimeを短めにするColor over Lifetimeで 黄色から赤、透明へ変化させる- 速度やサイズにランダム幅を持たせる
手順5:炎と煙で余韻を加える
Fireは短めの寿命で オレンジから赤へ変化させるSmokeは長めの寿命で 灰色から透明へ変化させるSmokeのSize over Lifetimeを大きくする- 必要に応じて
Noiseを加える - 全要素を再生して 強すぎる要素を下げる
手順6:テクスチャーアニメーションを試す
- 爆発または煙のフリップブック素材を用意する
Texture Sheet Animationを有効にするTilesの X、Y を素材に合わせるFrame over Timeで寿命に合わせて再生する- 粒子の寿命と再生速度のバランスを調整する
授業内課題:フラッシュ、火花、煙を含む 爆発エフェクトを 提出してください
完成条件
- ワンショットで再生される
- 3種類以上の子 Particle System で構成されている
- フラッシュまたは衝撃波がある
- 火花が外方向へ飛ぶ
- 煙または炎が後半に残る
Color over LifetimeとSize over Lifetimeを使っている
提出時の説明:要素ごとの役割を添えてください
- どの子オブジェクトがどの役割か
- 最初の明るさをどの要素で作ったか
- 外へ広がる勢いをどの要素で作ったか
- 最後に残る余韻をどの要素で作ったか
- 改善したい点
今回のまとめ:爆発は複数要素の時間差で作る
- 爆発は、フラッシュ、衝撃波、火花、炎、煙を 役割ごとに分けると調整しやすくなります
- 最初は短く明るく、後半は煙や炎で余韻を残します
Bursts、Color over Lifetime、Size over Lifetime、Texture Sheet Animationが重要です- 第04回の火花、第05回の炎と煙を組み合わせることで 複合的なワンショット表現を作れます