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第04回 火花・ヒット
前回: 第03回 色と半透明の操作 / 次回: 第05回 炎・煙
今回の授業内容
- ヒットエフェクトが担う情報伝達の役割を理解する
- 火花、フラッシュ、リングの役割を分けて制作する
- 複数のParticle Systemへ時間差を付けて重ねる
- 短時間で命中の強さが伝わるように調整する
- 完成したエフェクトをPrefab化して再利用する
ヒットエフェクトの役割:攻撃の結果を画面で伝える

ヒットエフェクトは攻撃が当たったことを プレイヤーに伝えるための表現です
当たり判定やダメージ計算はプログラム側の 処理ですが、その結果を気持ちよく伝えるには 視覚的な反応が必要です
火花、フラッシュ、斬撃、衝撃波、破片などを 組み合わせて命中の手応えを作ります
ヒットエフェクトは短く、しかし印象深く:一瞬で意味を伝える
多くのヒットエフェクトはコンマ数秒の短い時間で表現されます
長く残りすぎると攻撃の勢いが伝わりにくくなり また次の操作や敵の動きが読み取りにくくなります
ですが短い再生時間でも、発生した瞬間の明るさ、広がり方、消え方で 印象深く作らなければなりません
ヒット表現では「短く、強く、すぐ消える」が基本です
ヒットエフェクトの構成要素の例
| 要素 | 役割 | 例 | 画像の例 |
|---|---|---|---|
| フラッシュ | 瞬間の明るさ | 白い発光、中心光 | ![]() |
| 火花 | 方向と勢い | 放射状の粒子 | ![]() |
| リング | 衝撃の広がり | 円形の波紋 | ![]() |
| 破片 | 物理的な手応え | 小さな欠片 | ![]() |
まず火花を作る:放射状に飛ぶ短命なパーティクルで勢いを演出
Looping はオフにします
Duration と Start Lifetime は短めにします
Start Speed は高めにして 命中点から外へ飛ぶ印象を作ります
Shape は Cone や Sphere を使うと 放射状の動きを作りやすくなります
火花の基本設定:最初の目安
| 項目 | 目安 | 目的 |
|---|---|---|
Looping | Off | 一回だけ出す |
Start Lifetime | 0.15 - 0.25 | すぐ消す |
Start Speed | 4 - 9 | 勢いを出す |
Start Size | 0.03 - 0.12 | 小さく鋭くする |
Rate over Time | 0 | 常時発生を止める |
Bursts | 8 - 24 | 瞬間的に出す |
Burst を使う:一瞬だけまとめて発生させる
Emission の Bursts を使うと 指定したタイミングで粒子をまとめて発生できます
ヒットや爆発のようなワンショット表現では Rate over Time より Bursts が扱いやすいです
発生数を増やすと派手になりますが、増やしすぎはNGです 画面の見やすさと処理負荷を考慮して調整します
Trails モジュール:火花に軌跡を残す

軌跡の例。別途トレイル用マテリアルの設定が必要なので注意。
Trails を有効にすると パーティクルの軌跡を線として表示できます
火花や斬撃のように速く動く表現では 方向と勢いが伝わりやすくなります
Lifetime を調整して 軌跡が残りすぎないようにしましょう
https://docs.unity3d.com/ja/2023.2/Manual/PartSysTrailsModule.html
Color over Lifetime:明るく出して素早く消す
ヒット直後は明るい色にします
寿命の後半でアルファを下げて すばやく消えるようにします
火花では黄色、オレンジ、白などが使いやすいです
魔法や属性攻撃であれば 青、紫、緑などへ色相を変えると印象が変わります
Size over Lifetime:消え方の印象を調整する
最初から最後まで同じサイズだと 粒が貼り付いたように見える場合があります
寿命の後半で小さくすると 火花が燃え尽きるように見えます
逆にリングや衝撃波は 寿命とともに大きくすると広がる印象になります
フラッシュを作る:最初の一瞬を強く見せる
中心に小さな発光を置くと 命中の瞬間が分かりやすくなります
寿命は火花より短く設定します
サイズは最初から大きく表示して カラーはすぐ透明になるように調整します
マテリアルは発光感のある設定を使うと効果的です
リングや衝撃波を作る:広がる形で当たりの強さを出す
円形やリング状のテクスチャーを使うと 衝撃が広がる表現を作れます
Start Size を小さくし Size over Lifetime で大きくすると 外へ広がる印象になります
アルファは後半で 0 にして 画面に残りすぎないようにします
煙や余韻を足す:強い表現のあとに余韻を残す
ヒット表現に薄い煙や小さな残光を足すと エフェクトの余韻が出ます
ただしヒットエフェクトは連続して発生しやすいため 煙が濃すぎると画面が見づらくなります
余韻は主役ではありません 火花やフラッシュより控えめにします
レイヤーごとの時間差:同時に出すだけではなく順番を作る
例:
0.00sフラッシュを出す0.00s火花を放射状に飛ばす0.03sリングを広げる0.08s薄い煙や残光を出すわずかな時間差でもエフェクトの流れができ 外連味のある表現になります
シェーダー基礎との接続:より魅力的な表現を作るために
シェーダー基礎では 半透明、マスク、UV スクロールなどを扱いました これらはヒットエフェクトの表現にも活かせます
ヒットの中心光やリングには 半透明やマスクを使ったマテリアルがよく合います
後の回では、作成したシェーダーをエフェクト素材として活用します
実習:ヒットエフェクトを作る
手順1:Burstで火花を発生させる
- 空の GameObject を作成する
- 子にParticle Systemを追加する
LoopingをオフにするEmissionのRate over Timeを 0 にするBurstsで 8 - 24 個を発生させるShapeとStart Speedを調整して放射状に飛ばす
手順2:火花の色とサイズを調整する
Start Lifetimeを 0.15 - 0.25 程度にするStart Sizeを小さめにするColor over Lifetimeで後半を透明にするSize over Lifetimeで後半を小さくする- 火花が短く鋭く見えるか確認する
手順3:中心フラッシュを追加する
- 子に新しいParticle Systemを追加する
- 寿命を 0.1 - 0.2 程度にする
- Burst で 1 個だけ発生させる
- サイズを大きめにする
- 後半ですぐ透明になるように調整する
手順4:リングまたは衝撃波を追加する
- 子に新しいParticle Systemを追加する
- Burst で 1 個だけ発生させる
- リング状または円形のマテリアルを割り当てる
Size over Lifetimeで大きくするColor over Lifetimeで透明にして消す
Prefab 化して再利用する:ゲーム内で呼び出せる形にする
完成したヒットエフェクトは Prefab にします
子オブジェクトごとに役割を分けておくと 後から調整しやすくなります
Stop Action を Destroy にしておけば 再生後に自動で破棄できます
ゲーム側から生成する場合は 命中位置に Prefab を生成する設計になります
調整のポイント:目的に合わせてパラメーターを見直す
火花が弱い場合は Start Speed、発生数、色の明るさを確認します
画面がうるさい場合は 寿命、サイズ、発生数を下げます
Start Lifetime とアルファの変化を確認しながら 切れ味と余韻のバランスを調整します
中心が見えない場合は フラッシュのサイズと寿命を見直します
授業内課題:火花・フラッシュ・リングの 2種類以上を組み合わせた ヒットエフェクトを 提出してください
完成条件
- ワンショットとして再生される
Burstsを使って瞬間的に発生する要素がある- 火花、フラッシュ、リング、煙のうち 2 種類以上を組み合わせている
- 寿命の後半で透明になるように調整している
- スクリーンショットまたは動画で結果が確認できる
提出時の説明:設定の意図も添えてください
どの要素を組み合わせたか
それぞれの要素の役割
一番調整したパラメーター
改善したい点
出来栄えだけでなく 構成を説明できることも評価します
Unity Recorder を使う:Unity 標準の録画ツール

Unity Recorder を使うとエディタ上で簡単に 動画やスクリーンショットを撮影できます
初期状態ではインストールされていないため Package Manager から Unity Recorder を インストールしてください
Window > General > Recorder > Recorder Window から開きます
https://learn.unity.com/tutorial/working-with-the-unity-recorder-2019-3-1
今回のまとめ:ヒット表現は短い時間で構成する
- ヒットエフェクトは命中の結果を伝える視覚的なフィードバックです
- 火花、フラッシュ、リング、煙などを役割ごとに分けると 調整しやすくなります
Bursts、短い寿命、色とサイズの時間変化を使うと 一瞬で出て消える表現を作れます
使用画像と出典、参考資料
- Rf_Particle シリーズ らふ置き場 / エフェクト素材
https://rafu-okiba.booth.pm/items/5728179 - Unity Learn / Working with the Unity Recorder
https://learn.unity.com/tutorial/working-with-the-unity-recorder-2019-3-1



